一人で悩まずに一緒に考えませんか – 通信のこのこ12月号 (第 7 号)

通信のこのこ

一人で悩まずに一緒に考えませんか – 通信のこのこ12月号 (第 7 号)

センター長あいさつ(藤藪庸一)

もう四年になる。
アフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲氏。
医師として活動している中、「アフガニスタンの人々にとって本当に必要なのはきれいな水だ」と、分かった中村氏は、医療行為ではなく、水路づくりを始めた。
自分の専門分野を超えた活動は、砂漠を草原に変えていった。戦争で荒れ果てた農地を復活させ、飢餓と貧困の中、戦争に行くしかなかった若者が農地に帰って来た。そして、きれいな水と農作物は、幼子たちの健康問題をも改善していった。
水路建設を進めていく活動は、中村氏の死後も続いている。この事実は、ひとりの人の決断と行動に人々の共感と行動が加われば、創始者の死で終わらない、死を越えてさらに続けられていく活動になることを教えてくれている。
世の中は変わらなくても、希望が感じられる一筋の光を見出すことができる。目の前の課題に真摯に向き合い、本当に必要なものは何かを見出して、専門分野を措いてでも、今必要なことを満たすために動いた決断と行動力を見倣いたい。

くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ

https://nokonoko-kumanokko.com/

センター仮移転のお知らせ

本年5月に開所いたしました私共「くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ」は現在、令和6年4月のセンター移転に向けて準備中です。
それまでのあいだ12月1日より、下記に仮移転いたしました。仮移転先は白浜駅の近くになります。今後とも、よろしくお願い致します。

移転日

令和5年12月1日(金)

仮移転先住所

〒649-2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田1484-1

*TEL・FAX・MAILの変更はありません

上記のとおり、センターが白浜駅近くの「元・協栄生命(ジブラルタ生命)ビル」に4月まで仮移転しています。
一階入ってすぐ右側が事務所です。相談室は2階で、左の写真の通り、明るくて広い部屋で相談しやすいレイアウトになっています。まずは電話、メール、ラインで連絡を入れてください。そこから、一緒に考えていければと思っています。そして、よろしければセンターに来所していただければと思っています。
相談には、臨床心理士や精神保健福祉士、社会福祉士、保育士、元教員が担当させていただきます。内容に応じて、複数の専門職が一緒にお話を伺う場合もあります。
現在、相談は、お子さん、保護者の方、祖父母等家族の方、学校の先生方、福祉の専門職の方が対象となっています。学校や福祉機関等からの紹介でという場合も少なくありません。また、場合によってはご家庭や学校への訪問による相談・支援も実施しています。
内容は、学校へ行けない、行きづらい、生活行動面で気になることがある、子育てについて、成長・発達ついてなど、さまざまです。解決に向けて、お子さん、保護者さん、学校、関係機関がつながって取り組んでいるケースもあり、そのような場合は事態が好転に向かうことが多いようです。
どうかお一人で悩まずに一緒に考えませんか、ご絡お待ちしています。来所・訪問による相談日時は、平日9時から17時45分までになっています。

相談無料・秘密厳守

お電話での相談 迷ってもお電話ください

0739-42-5515
(9 時~17 時)
のこのこスタッフがお電話に出ます。留守番電話の場合には、お名蔚だけ残していただければ、折り返しご連絡しますので、電話番号を通知してお電話して下さいね。

LINE ・メールでの相談

メールはこちら
nokonokojikasen@gmail.com
うまく文章を書けなくても大丈夫。間違っていても気にしなくて大丈夫です。書ける範囲で書いてくださったらお返事します。

相談窓口
https://nokonoko-kumanokko.com/

一人で悩まずに一緒に考えませんか

こどものこと、親のこと、家族のことで悩み事のある方、地域や学校で気になる児童・生徒のことを心配されている住民の方や先生方、〝 のこのこ〟のスタッフと一緒に考えていきませんか。小学生・中学生・高校生も相談可です。

各所でお話させてもらっています

のこのこでは、センター長や相談員が、学校や市町等の様々な団体から、声をおかけいただいて、講師としてお話しをさせてもらっています。開所以来の代表的なものを下にまとめています。
保護者向けでは、子育てのお話の依頼が多く、教員向けでは、子ども理解や配慮を要する児童生徒支援についてのお話の依頼が多いです。また、今日的課題である「合理的な配慮」や「ヤングケアラー」といったテーマもあります。
12月以降では、次のお声掛けをいただきました。
12月15日(金)19時から、すさみ町総合センターで、すさみ町いじめ問題対策協議会「自殺防止、虐待、不登校の取組の現場から」、12月18日(月)14時15分から、田辺市立本宮中学校で、人権擁護連盟本宮支部研究大会・小中学生人権お話会合同大会「基礎学力・基礎体力・社会性〜自殺志願者と関わって気づかされたこと~」を藤藪センター長が話させてもらいます。また、1月21日(日)13時30分から田辺市民総合センターで、男女共同参画推進員聞企画講座で「LGBTQって?」を栗田相談員が話させてもらいます。

ご存じですか 通信制高校和歌山白浜SHIP

お近くにあります 明誠高校広域通信課程

のこのこの母体であるNPO白浜レスキューネットワークでは、益田永島学園明誠高等学校の広域通信課程和歌山白浜SHIPを運営しています。明誠高校広域通信課程に在籍する生徒の約7割が、学校に行きづらかった、不登校だった、学校生活になじめなかった生徒です。その多くが、入学後はSHIPに積極的に通い、前向きな生活を送っています。
明誠高校が認定した広域通信課程の学校生活支援拠点の教室を「SHIP(シップ)」と呼び、生徒は、全国のいずれかのSHIPに所属する体制となっています。
和歌山白浜SHIPは、来年4月1日から、白浜町中のクオリティソフト白浜本社の東館をお借りして、教室が運営されるようになります。現在、1、2年生の生徒が在籍しています。SHIPについては、これからも通信で紹介していきます。

明誠高校SHIPについては、https://meisei-ship.com/ship.html をご覧ください

いっしょに学びませんか

知ろう、考えよう 子どもの福祉その⑤「こども基本法」

こどもの権利等を定めた「こども基本法」が令和4年6 月に国会で成立し、令和5 年4 月1 日に公布されました。この法律には、こどもたちが持つ権利や、こどもたちを守るために政府がどのようなことをするかが書かれています。
こども基本法は、こどもたちが将来にわたって幸せな生活を送ることができる社会を目指し、こども政策を総合的に推進することを目的としています。
【こども基本法の柱】
①だれのためのルール?
・「こども基本法」のいう「こども」とは「心身の発達の過程にある者(からだと心が成長している途中の人)」とされ、年齢のきまりはありません。
②どんなルール?
・すべての子どもが個人として尊重され、基本的人権が保障され、差別的な扱いを受けないようにすること
・すべての子どもが、適切に育てられ、愛され、保護されること、教育を受ける機会が等しく与えられること
・すべての子どもが、意見を表明したり、社会活動に参加したりする機会があること
・すべての子どもの意見が尊重され、最善の利益が考慮されること
③ なにが変わるの?
・「こども家庭庁」ができ、「こども大綱」(こども施策」の方針)が定められます。「こども施策」を具体的に進めるため、「こども政策推進会議」で話し合いがされます。他省庁や自治体の政策が不十分な場合は「勧告」することができます。

次回も、「こども基本法」について学びを進めていきたいと思います。

第4回子ども教養講座を開きます

日時・2024年2月25日(日) 9:30〜15:30(9:00受付開始)
対象・保護者及びその児童生徒、地域、教育、福祉に関わっている方等どなたでもご参加ください!
会場・INNOVATION SPRINGS 649-2333 和歌山県西牟婁郡白浜町中1701-3 クオリティソフト(株)新館

お申し込み
WEBページよりお申し込みください *定員になり次第受付終了
https://00jf6.hp.peraichi.com/?_ga=2.191038893.64210523.1696579613-1707225990.1691891557&_gl=11xzy1n1_gcl_au*MTY4ODY1OTIyMS4xNjkxODkxNTU3

お問い合わせ
E-mail:isacademy@qualitysoft.com
TEL:050-3196-8051 (9:00〜17:00) クオリティソフト株式会社ISアカデミー

講座の概要

今回のこども教養講座は、「いのちに関わる研究・実践の専門家とケートキーパー」から最新の状況を踏まえた上での、いのちを守り輝かせる新たな提案がなされます。それをコミュニティがどのように受けとめていけるかを講座参加者の意見も交えて「コーディネータ」が紡いでいく参画型の学習会です。
「いのち」をテーマにすることで、こどもたちの「自死・自殺」の問題だげでなく、「不登校やいじめ、虐待等」の問題の解決と予防に接近できる地域や学校・職場といったコミュニティのウエルビーイングについて考えていきます。
午前中のセッションI では、講義形式で4 人の登壇者それぞれの立場から、自死・自殺に関わる考えを示します。そのうえで、問題解決のためのコミュニティヘのアプローチのありかたについて、4 人それぞれの考え方を述べてもらいます。
午後からのセッションII では、野尻氏のコーディネートによって、各登壇者の考える「いのちを支えるコミュニティのウエルビーイング」を育み高めるためのありかたをつなげていきます。聴いている講座参加者の方々に、「ウエルビーイングの土台となるコミュニティ創り」への期待と接近の仕方を共に見出そうとするモチベーションを芽吹かせます。
セッションⅢでは、4 人の講師それぞれが待つ「アイランド(島)」に例えたグループに、参加者が4 班に分かれて”上陸”します。そこで講師との意見交換をする中で、「ウエルビーイングの土台となるコミュニティ創りにより接近するには」を参加者それぞれが模索します。参加者は班ごとに20分間隔で別のアイランドに上陸して次の講師と出会い、対話を重ねていきます。
セッションⅣでは、参加者との対話で重ねた内容に基づき、講師それぞれがコミュニティ創りの新たな展開を構想して、その一端を報告します。最後にコーディネータが本日の学びをまとめて会場で共有して、会をクローズします。
※ウェルビーイングとは「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態」の幸福を意味しています。