私の人生これからが本番
私がテレワークと出合ったのは57歳の頃。
突然職場が閉鎖になり、在宅での仕事を探していた時のことでした。
当時はコロナ渦ということもあり、在宅ワークの情報は多くありました。
信用できる情報なのか、判断ができずにいた時に見つけたのが、フリーペーパーに掲載された「わかやまテレワークフェア」の案内広告。
「和歌山県主催」というところに安心感があり、申込みをしました。
これが、テレワークとの出合いです。
それから3年が経ち、少しずつですがライターとして、またデータ入力などの仕事もしています。
在宅ワークをする理由
在宅で働きたいと思った理由は、高齢である母の介護の心配があったからです。
当時は、かろうじて自分のことはできていましたが、年を追うごとに不安は大きくなっていました。
実際今年の始めには、一時的に自分で立つことが困難な状態になったのです。補助の必要性が増えてきたため、テレワークをしていて良かったと実感しています。
そして在宅ワークに就きたいもう一つの理由は、私自身の年齢にあります。
還暦を目の前に、「会社勤めはしたくない」という気持ちです。
「周りに余計な気を使うことや通勤に時間を割きたくない」。
どちらかというと、こちらの理由のほうが強かったと思います。
しかし、私は全くの機械音痴。
「こんな私にテレワークができるのか?」と不安がありましたが、「広告を見つけたのも何かの縁、聞くだけ聞いてみよう」と思い、テレワークフェアに参加しました。
不安と気づきの養成研修
テレワークフェアに来ているのは若い人ばかりで、正直なところ「場違いなところにきてしまったー」とちょっと後悔しました。
でも、そこで登壇されている先輩方は、生き生きしてとてもかっこよかったのです。
次第に「私もあんな風になりたい!」と思うようになり、自分の気持ちが変わらないうちにと、早速養成研修に申込みました。
研修は、自営型テレワーカーとしての知識や心得を実践しながら学ぶ、非常に濃い3日間でした。
パソコン初心者の私は、作業や話についていくのが精一杯。
「自営型テレワーク」や「個人事業主」の話は、私にはほど遠い気がして実感が湧きません。
しかし、できることが増えていくことへの楽しさも感じていました。
そして、自分と向き合うことを避け、受け身で過ごしてきた私の癖に気づけた研修でもありました。
ライターへの第一歩が始まる
その後、養成講座でライティングを学びました。
ライターになろうと決めたのは、知識や物理的なことを考えると、すぐにできそうなことはライターしかなかったという理由です。
文章作成は全くダメ。メールやラインの文章でさえ、かなり時間をかけてやっと作れるといったレベルです。
「こんな状態でライターになれる?」と不安だらけでした。
ライターとして一歩踏み出せたのは、講座の中で紀伊民報さんが運営しているWeb記事への募集があり、それに携われたことがきっかけです。
取材をして記事を作成し、フィードバックをしていただき、納品する。
一連の流れを実践できたことが、自信になりました。
学べる環境に恵まれたことは、とてもありがたいことです。
思い込みだと気づいた
テレワークに出合い3年が経ち、私の考え方に変化がありました。
できないと思っていたのは、ただの自分の思い込み。
以前はパソコンで仕事をすることや文章を作成する仕事は、私には絶対無理だと思っていました。
でも「やってみよう」と思えたことが、自分でもおもしろいと感じています。
歩みは遅いのですが、前進できている実感はあります。
始める前は、テレワークは孤独な仕事という印象でした。今ではTETAUに参加させてもらい、先輩方や同じように仕事を学んでいる仲間がいる環境がモチベーションになっています。
何事においても、始めるのに年齢は関係ないと思います。
それが、いざという時の助けになるかもしれません。
私と同世代の人に「いろいろなことに挑戦してみましょう!」と伝えたい。
そして私は「ライターです」と堂々と言えるようになりたいと思っています。