フリーランスからチームランスへ──。いつか「いろんな人が支い合える場」を作りたい

家ではたらくカレッジ

フリーランスからチームランスへ──。いつか「いろんな人が支い合える場」を作りたい

クリエイティブの分野で、さまざまなスキルを持つ人々が集まる TETAU。
それぞれのプロフェッショナルに出会え、一緒に仕事ができることは、チームランスの魅力の一つでもあります。

「家ではたらくカレッジ」7期生の國吉さんは、フリーランスとして動画編集のお仕事をされた後、TETAUに加わりました。これまでは、石垣島のアーユルヴェーダのハーブ園で働いていたり、木工所で家具を作っていたり、沖縄の山奥の牧場で乗馬を教えていたり──。(一つ一つがものすごく気になる!)唯一無二ともいえる経歴を重ねてきた國吉さん。現在のテレワークというお仕事への向き合い方と、その源となっている想いが向かう先まで、じっくりとお話を伺いました。

「一人でやらねば!」と家にこもり、家族としか喋ってない日々

TETAUに加わる以前は、フリーランスとして動画編集のお仕事をされてきた國吉さん。クライアントワークでは、登録者数8人しかいないYOUTUBEチャンネルに参加し、再生数80万回、チャンネル登録者数十数万人まで到達された経験もあるそうです。フリーランスとして活躍されてきたなかで、國吉さんがTETAUというチームランスに加わったのは、どんな理由からでしょうか。

「クラウドワークスの中で、自分で頑張れるところまでは頑張ってステップアップしてきました。でもあるところでちょっと頭打ちというか、「ここからどうしようかな」となっていました。月10万円を目標とし、それは達成できるようにはなりましたが、これ以上作業量を増やすには徹夜せなあかんレベルで、ほんまにしんどかったです」

企業の仕事も取りたいけれど、個人として信用してもらえるのか。
AIの登場で、この仕事はそのうちなくなるのではないか。
YouTubeという媒体に依存しているだけでは先がないのではないか。
今後進むべき方向を悩む日々の中、外に働きに出られないため、一人で必死にやるしかない状況だったそうです。

「ずっと家に閉じこもり、もうあまりにもさみしいし、悩みを相談できる人もいないし、『みんなどうやって仕事してるんやろ?』とか、『私のやり方って合ってるんかな?』とか、もっといい方法があるんやったら知りたいなと思っていました」
そんなときに、「家ではたらくカレッジ」を知り、受講することになりました。

いろんな人が支い合える場を作りたい

「子どもに重い障害があり、シングルマザーで苦労もしました。みんないろいろな事情があると思いますが、そんな人々が支い合える場があるといいなと思っていました」

障害者の作業所やグループホームなど、「楽しそうな感じの場をいつか作りたい」と語ってくれた國吉さん。TETAUの取り組みを知ったとき、「あ、自分がすごくやりたいと思ってたことをやってる人たちがいる」と共感の気持ちを抱いたそうです。

「不登校の子や、外に働きにいくのが難しい人と一緒に、こういう動画の編集とか一緒にできることはないやろか、と思っています。まだまだ自分の作業でアップアップしてる状態ですけどね(笑)」
パソコンの隣で休むお子さんに、時より温かな眼差しを向けながらお話しくださる姿が印象的でした。

「これしかない」と思えると頑張れる

今ではTETAUで、さまざまな動画の仕事を担う國吉さんですが、動画編集ができると伝えたのは、実はTETAUの経理業務の面接のときだったそうです。
「できることはなんでもやってみたい」と語る頼もしい國吉さん。これからテレワークや、動画編集の仕事をしたいと思っている方にアドバイスをいただきました。

「どんな仕事でも同じだと思いますが、まずは信頼を積み上げていくことが大事かなと思います。フリーランスではとくに、何ができるかわからない人には、なかなか仕事を任せてはもらえません。動画編集は、初心者のうちは「なんだこれ…」と思うほど安く、手間を考えると時給換算するのもはばかられるほどでした。でも信頼や実績を積み上げていくことで徐々に単価も上がり、ステップアップしていくことができました」

初期費用が必要でなかなか手を出しづらいと思われる動画編集の仕事ですが、最近は無料のアプリや、クライアントさんが用意してくれるソフトで受注できる案件もあるそうです。まずはそういったものから始めて、自分に合っているか知るのがいいかもしれないとアドバイスいただきました。
國吉さんもそんなふうに始めたのかを伺ったところ…
「私は絶対にこれで食べていけるようになる!と決めて最初にパソコンやソフトを揃えました。逃げ道をつくっちゃいそうな気がしたので、後に引けないみたいになるのも悪くはないかもしれないですね」

そう力強く応えてくれた國吉さん。これからクリエイティブの分野で挑戦してみたいことについても伺いました。

「手描きのアニメーションを作り、いつか賞などにも応募してみたいなと思っています。時代に逆向してますけどね。めっちゃ時間がかかるから、そこまで切羽詰まっては頑張れやんかな。私は自分のために頑張るのがあんまり得意じゃないので(笑)。誰かをサポートしたりする方が、私はもしかしたら好きなのかもしれないなと思っています」

なんでも笑い飛ばしながら話してくださる國吉さんのお話に惹きつけられながら、大きな刺激をいただくと同時に、温かく、そっと背中を押していただいたように思います。
TETAUには、さまざまな想いを持つクリエイターが集まり、それぞれの特性やスキルを活かして活躍しています。そんな人々に出会い、一緒に仕事ができることは本当にしあわせなことだと、改めて感じさせてもらいました。