夢や希望をもらう側から、届ける側へ——「ドリデイ2025」に携わって

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夢や希望をもらう側から、届ける側へ——「ドリデイ2025」に携わって

障がいのある18歳以下のお子さまとそのご家族を無料でパークに招待する「ドリームデイ・アット・ザ・ズー in アドベンチャーワールド」(略称:ドリデイ)。2025年11月5日(水・休園日)に開催された「ドリデイ2025」に初めて、TETAUクリエイティブパートナー・ユースの木田虎門くん、矢倉遼典くんを中心に、「TETAUドリデイチーム」として、業務のお手伝いに携わらせていただきました。

大好きなアドベンさんのお仕事を担えるよろこび

紀南に住む私たちにとって、ひとりひとり、それぞれに思い出のあるアドベンチャーワールド。この地域では、親しみを込めて「アドベン」と呼ばれています。

小さい頃、年間パスポートで何度もアドベンに通い、動物が大好きになったという木田くん。
中学生のとき、お客さんとして「ドリデイ」に参加した矢倉くん。
二人はともに南紀はまゆう支援学校の卒業生で、TETAUが提供する教育プログラムの授業で出会いました。卒業後はTETAUのプロジェクトメンバーとして、動画制作や企画の分野で活躍してくれています。

二人とも手足に障害がありますが、ICTを活用し、さまざまなことを実現しています。
木田くんは手に収まる小さなキーボードを使い、自在に動画編集を行い、矢倉くんは専用のペンを口にくわえ、タブレットで企画書やパンフレットを一人で仕上げます。

私たちTETAU事業協同組合は、「世界でいちばん凸凹なTeam Design Company」というフレーズを掲げて活動しています。苦手なことやできないことがあっても、それぞれの得意を生かし合うことで、生産性だけでなく、社会へのインパクトを出すこともできると考えています。

その想いに共鳴してくださったアドベンチャーワールド(株式会社アワーズ)様から、「ドリームデイ・アット・ザ・ズー2025 in アドベンチャーワールド」への協力のお声がけをいただき、事務作業や広報資料の作成などのお手伝いをさせていただくことになりました。

憧れのオフィス見学へ

まずはオフィス見学です。アワーズさんのオフィスは完全にアドレスフリーで、「毎日別の場所に座ること」が家訓のようにされているとのこと。オフィスにも「麗しの我が家」というコンセプトがあって、会社の理念と人生の理念をできるだけ合わせていくという会社の哲学がこうして形にもなっていることが素敵だなと思いました。

出迎えてくださったのは、「和歌山ドリデイ実行委員会」の嶋中さんと村上さん。
和歌山ドリデイ実行委員会はアドベンチャーワールドのスタッフだけではなく、この取り組みに共感賛同している社外のメンバーも含めた有志の組織です。一人ひとりがそれぞれの想いを抱き、このドリデイを通し、「誰もが気兼ねなく余暇を楽しめる社会(ドリデイが不要な社会)」を目指し、取り組まれています。

今回、TETAUとして、木田くんや矢倉くんとどのように活動しているのかについて、お話しさせていただきました。
「もっと働きたい」という二人のまっすぐな言葉を真剣に受け止め、大きく頷いてくださる姿がとても印象的でした。彼らにできることの可能性に目を向けていただき、今後についても一緒に考えていくことになりました。嶋中さんも村上さんも、頭の中で何かがスタートしている感じでした。

パーク内で広がる、多様性への取り組み

アドベンチャーワールドでは、ダイバーシティインクルージョンやSDGsに関するさまざまな取り組みが行われています。パーク内を見学し、車いすでもストレスなく移動できるよう工夫された動線や設備に、改めて細やかな配慮を感じました。

「ドリデイ」を創り上げる一員として

<当日パンフレットには、南紀はまゆう支援学校とみはま支援学校にご協力いただき、子どもたちが描いたイラストを掲載させていただきました>

「中学生のころ、お客さんとして参加したドリデイ。次は誰かに、夢や希望を届けられるよう、頑張りたいと思います」
ドリデイ当日、参加者に配布されたパンフレットの編集後記に、矢倉くんはそう綴ってくれました。

小さいころ、「飼育員さんになりたい」と話していた木田くん。憧れの「アドベン」で、このような形で仕事に関わることができたことを、とてもうれしかったと語ってくれました。

今回のドリデイでは、二人は細やかな事務作業を担当。一つひとつ丁寧に積み重ねてきた仕事が、当日、多くの人の笑顔につながっている。その光景を目の当たりにできたことが、何よりもうれしかったといいます。

また当日は、ドリデイ2025に協賛してくださった団体の皆さまへご挨拶させていただく機会もいただきました。慣れない名刺交換にも挑戦。自宅での作業が中心である彼らにとって、自分たちの仕事が社会とつながっていることを実感できる、貴重な機会となりました。

普段は生活介護事業所に通いながら、帰宅後やグループホームでの時間を使って、TETAUの仕事に取り組んでくれている二人。しかし、まだまだ彼らが力を発揮できる場は多いとは言えません。

今回、株式会社アワーズ様にこのような機会をいただけたことは、彼らにとって大きな自信となりました。同時に、一緒に考えていくことができる心強さも、感じさせていただきました。これからも、それぞれの凸凹の中で、それぞれのよさを発揮できる関わり方や仕組みづくりを模索していきたいと思います。

ドリデイのコンセプトでもある「”特別”を”当たり前に”」。
その言葉が示す社会の実現に向けて、これからも私たちの形で、手と手を伝い合いながら、向き合っていきたいと思います。