円月島

円月形の穴が美しい島

円月島 えんげつとう

住所
和歌山県西牟婁郡白浜町

人々の思いを繋いでいく、円月島

海岸沿いの「絶景ロード」とも称される和歌山県道34号白浜温泉線。
この道を臨海方面に走っていくと、白浜のシンボル「円月島」が見えてくる。
その名の通り、島の中央に円月型の丸い穴がぽっかりと空いている。

正式名称を「高嶋」といい、臨海浦の南海上に浮かぶ南北130m、東西35m、高さ25mの小島である。

国の「名勝」にも指定されている円月島。
名勝とは、「文化財保護法」に基づいて指定された「芸術上又は観賞上価値の高いもの」であるという。

過去には風や波による浸食で、穴を形づくる細いアーチ部分などが部分崩落していた。
急遽、亀裂部や浸食部の隙間を岩接着工で充填する対策工事が施されている。

円月島は美しい。
特に、円い穴に夕日がすっぽりとはまる瞬間は、息を飲むほどに幻想的な光景である。
この一瞬に出会うため、全国各地から多くの人が訪れる。
遥か彼方の時代から、円月島にはたくさんの人の思いが込められてきた。
名勝には「日本に暮らす人々がそれぞれの土地に紡いできた思いを、名所や風景、庭園に継いでいく」という意味もある。
白浜を訪れた際には、ぜひさまざまな角度から、海に浮かぶこの島を眺めてみてもらいたい。

雄大な自然と人々の手によって受け継がれてきたこの場所で、
大切なひとと、大切なひとときを。

「南方熊楠記念館」屋上から望む円月島
「白浜御船足湯」円月島を眺めながらの足湯
円月島の向こうに沈む夕日