楽しい!かわいい!のおすそ分け。
松本 純子 まつもと じゅんこ
「多肉ちゃんをほめられると、まるで我が子をほめられてるみたいに嬉しいんですよ。」
ご自分の育てている多肉植物を「多肉ちゃん」と呼ぶことからも、かわいくてたまらない、ということが伝わってきます。
松本さんには2人の息子さんがいます。ご長男が5年生になった頃に、ご家族と一緒にたこ焼屋「まろ蛸」を始めました。
お店を始めて10数年が経ち、子どもたちは成長、それぞれ巣立っていきます。そんな折、お友達から多肉植物を譲り受けすっかり夢中に。かわいらしい鉢植えが、お店や家の周りなどに所狭しと並ぶようになりました。
「女やからか知らへんけど、なんかこう、育てたいっていうのが芽生えてくるんですね。」
その後、松本さんは紀菜柑で鉢植えの販売をするようになりました。子育て支援のイベントでボランティアのワークショップを開催することもあるそう。イベントのワークショップでは、好きな多肉植物を選んだ器に寄せ植えしてもらうことを通し、植物を育てる楽しさを伝えています。
「私にとっても、今の若いお母さんの子育てに対する考え方を知るいい機会だなと思っています。多肉植物はほんの少しお世話をするだけで、どんどん増えてくれます。植物を育てると楽しいんやで、ということを知ってもらえたら嬉しいですね。」
ご長男は結婚され、お子さんが生まれたばかり。遠方に住んでいることもありまだ会えていませんが、最近の子育て事情を知っておけば、お孫さんに接する時の参考になると考えられているそうです。
勉強熱心で、謙虚なお人柄。そして、溢れ出る母性の方、という印象です。
「近所の方には、今子どもさんいてないから多肉に走ってるね、って言われるんです」と笑う松本さん。その笑顔と、彼女の「多肉ちゃん」を見ているだけで、まるでとても仲の良い親子を見ているようで、心の奥からじんわりと暖かくなるような気がします。