「子どもからお年寄りまで助け合える地域を作りたい」
花村 あゆみ はなむら あゆみ
お会いした瞬間から、緊張がほぐれるような笑顔と柔らかい話し方が印象的だった花村さん。初対面の子どもにも、きっとその優しさが伝わるだろうと確信しました。
花村さんの仕事は、「まごころサポートコンシェルジュ」。
地域に暮らすお年寄りの困り事をお手伝いする活動です。農作業を一人でするには困難なときに駆けつけるなど、お年寄りの生活に密着した活動です。
まごころサポートの活動に参加したきっかけを尋ねてみると、
「小さい頃からおばあちゃんっ子だったんです。だから地元のお年寄りが困っているなら助けたくて。」と、教えてくれました。
そんな彼女は、「新たな挑戦」として地域の子育て支援にも取り組み始めています。前職で約10年間放課後デイサービス(※1)や小学校の支援学級に通う支援を必要とする子どもに携わり、預かり保育の現場でも働いていました。その経験から、お年寄りのみならず、地域の子どもをサポートする活動にも興味があったそうです。
「子どもが好きなんです。」
彼女との会話の中で何度も耳にしたフレーズ。好きが高じて働きながら保育士免許を取得したんだとか。
子どもと関わる上で大切にしていることを伺うと、
「子どもの成長を『待つ』ことですかね。できないことをできるまで待って、しっかり褒めてあげたいんです。できないなら、できる方法を一緒に探してあげる姿勢で関わりたいですね。子どもは成長の連続だから、その大切な瞬間をご家族と共有したいと思っています。」と、花村さん。
これまで子どもと関わる中で学んだ大切なことを、新しい環境で伝えていける喜びに満ち溢れているように感じました。
私自身子どもを育てる親として、「こんな方と一緒に我が子の成長を見守りたい」と強く感じて、自然と親近感が湧いてきました。
彼女の活動を紐解くと、「子どもからお年寄りまで助け合える地域を作りたい」という想いが見えてきました。「子育て中はこんなことが大変だったよな」「私がお婆ちゃんになったら、こんな助けが必要だろうな」と、常に自分ごとに考えて動く彼女。そんな彼女から、地域の中に助け合いの輪が広がっていくんだと思います。
助けを求める人に寄り添うことが、自身や周りの大切な人達の生きやすい未来にも繋がっているんだということを、彼女から学びました。
※1 支援を必要とする小・中・高校生が放課後や長期休暇中に通う福祉サービス