10月の紀南Knit!テーマは「ペスカトーレのこと、どう思っている?」
ダイビングスクールが立ち並ぶ海岸沿いに、ピッツァとパスタのお店「ペスカトーレ」があります。白浜に来たら行ってみたい、県外から友人が来たら連れて行ってあげたい、と観光で来る方にも地元の方にも愛されているお店です。
ペスカトーレの竹中祥代さんから「ペスカトーレのこと、どう思っている?」という大きなテーマをいただき、10月の紀南Knit!を開催しました。
ペスカトーレってどんなお店?
ペスカトーレのオーナーは、祥代さんの義理のご両親。隣町で喫茶店を経営しながら、将来的には白浜でイタリア料理のお店を開きたいと考えていたそうです。
構想していたのは、ただのイタリア料理のお店ではありません。店舗をセルフビルドするというお楽しみ付き。2人の息子たちも協力し、家族ぐるみで基礎工事からのお店作りが始まりました。
店内の床のモザイクタイルは、オーナーのお父様とお母様が若かりし頃に2年かけて手作りしたもので、お店を建てた時に床に敷いたとのこと。約500度の高温でピザを焼き上げる石窯も、もちろん手作り。イタリアを思わせるインテリアにこだわり、家庭的で温かな雰囲気のペスカトーレが完成しました。
ピッツァとパスタはもちろん、サラダやデザートもボリューム満点。海が見える絶景のロケーションに、お腹も気持ちも満たしてくれるお店です。
「お断りしたお客様に、申し訳ない気持ちです」
オープンしてから16年。ペットと一緒にランチを楽しめる広いテラス席も増築され、予約必須の人気店になりました。
来店していただいても、満席でお断りしなければならないことも多いそう。
「ありがたいことなんですけど、申し訳ないという気持ちが強くて。特に、観光客の方が、タクシーを利用したり大きな荷物を持って歩いてきてくれたりすることもあり、そんな時はさらに心が痛みます。」と祥代さん。
お客様に残念な思いをさせてるんじゃないかな?という気持ちが拭いきれず、ペスカトーレがどう思われているのかを知りたかったようです。
みんなが思ってるペスカトーレは?
参加者13名が、2つのグループに分かれて話し合いました。
「お昼はフラッと出かけることが多いので、予約が必要となると足が遠のく」という意見があれば、「予約して待たずにランチができるというのはメリット」という声も。
申し訳ないと思う気持ちの解消法には、「食事を楽しめなくても、パスタソースなどの物販があればいいのでは?」「2店舗経営に踏み切る」という意見が出ましたが、スタッフの負担になるのでは?お客様の満足度は保てる?という新たな問題が発生しそうです。
それぞれに思っているペスカトーレの印象は、
「お店の雰囲気と美味しいお料理に、特別感を味わえるのが魅力」
「満席でランチができないのは残念だけど、次こそは予約をして!と思える」
「若い人だけでなく高齢の方でも、おしゃれにランチしてる風景が絵になる」
「観光で来た人も地元の人もフラットに受け入れてくれるお店なのが素敵」
「インスタに出てくる定休日のお知らせが、カレンダーに手書した写真という感じが好き」
などなど、総じてポジティブな意見が多く出ました。
ペスカトーレはペスカトーレ!
みんなの思っているペスカトーレについての印象を聞いた祥代さんは、
「ありがとうございます!いろいろ思うところがありましたが、このままのペスカトーレでいいんだという気持ちになれました。今日はみなさんの声が聞けて、背中を押された気分です。ペスカトーレは現状維持でいきます!」とのこと。
お断りしなければならないお客様に申し訳ないという気持ちはありつつも、心のモヤモヤが晴れたようでよかったです。祥代さんの清々しい表情にこちらまで嬉しくなりました。
祥代さん、本当にありがとうございました!
紀南Knit!今月のおやつはイタリアのお菓子
知らない紀南と出会い、自分と紀南を編み込む「紀南Knit!」。毎回テーマに沿ったお菓子を用意して、あれこれと話をしています。
本日のおやつは、イタリアのお菓子「バーチ ディ ダーマ」。ヘーゼルナッツの生地と甘いチョコレートが、ほろほろっと口の中に広がります。一口サイズに誘われて、つい手が伸びてしまうお菓子でした。
ペスカトーレの雰囲気を思い出し、イタリアに思いを馳せて、ちょっと濃いめのコーヒーと一緒に美味しくいただきました。