「パソコン持って旅行に行くなら」紀南Knit!#12開催しました。
「旅行にパソコンをもっていく?」
こんな質問を皆さんなら、どのように返事しますか?
私なら迷わず「持っていかん!だって遊んでまうもん。」と関西弁で答えてしまうところです。
しかし、「旅行に行くならパソコンは必須でしょ」という意見が増えているそう。
会社に社員が集まって仕事をする。
それが今までの当たり前でした。しかし、オフィスにいなくてもネット上でつながり、家・外出先・海外どこにいても仕事が出来るように変化してきています。
今回のゲストは三楽荘の小山賀名さん。
新たな取り組みとして、海を見ながら仕事が出来るお部屋を作るそうです。
お客様と直接接するホテル業は、自分がワーケーションを体験することが少ないので、みなさんのお話を聞いてみたいということで、「パソコンを持って旅行に行くなら」というテーマをあげてくれました。
IT企業やフリーランスの参加も多い紀南Knit!にぴったりのテーマです。
ホテル三楽荘にはこんな歴史が!?
今回のゲストは、ホテル三楽荘さん。
白浜に住んでいる人なら知っている方も多いのではないでしょうか。
白浜の観光名所である白良浜は、白い砂浜のビーチが特徴で夏には海水浴に来た観光客でにぎわいます。三楽荘さんは、そんな白良浜から徒歩1分の場所にあります。
温泉は全て源泉かけ流し。露天風呂は美しい海を見ながら温泉につかることができます。
個人的には露天風呂付き個室と熊野牛のステーキというキーワードに惹かれました…いつか泊まりたい!
今では観光客で賑わう和歌山県・白浜。
三楽荘さんが宿泊業を始めた当初は白良浜の前には道路もなかったと聞いてびっくりしました。
67年前、小山さんのおじいさまとおばあさまがと白浜の海をみてあまりの美しさに「ここに旅館をつくろう」と決心したそうです。海のない、遠く離れた旭川出身のおじいさまだからこそ、土地の魅力に気がついたのかもしれません。温暖な気候で海の幸、山の幸も豊か、温泉もある、「景観・食べ物・温泉」と三拍子揃った土地だから「三楽荘」と名付けたとのこと。当時は「こんな何もない場所につくるなんて、小山さんは変わっているなぁ」と言われることも多かったそうです。地域の人たちとのつながりを作るために熊野三社神社のお祭りにでるなど積極的に関わり、今の三楽荘につながっていきます。
今もひととひとの関係を大事にする、という当時からの空気がしっかりと受け継がれていて、ホテルの中では従業員の方とお客様の楽しそうな声が暖かい空気をつくりだしています。
そんな三楽荘さんの新しい挑戦。「ワーケーションスペース」についてお話ししました!
旅行中に仕事したい?
今回のキーワードとなる、ワーケーションという言葉。
経験のない私には馴染みのない言葉だったので、調べてみました。するとこんなことが書かれていました。
ワーケーションとは、非日常の土地で仕事を行うことで、生産性や心の健康を高め、より良いワーク&ライフスタイルを実施することができる手段のこと。もともとは、ワークとバケーションを掛け合わせた造語で、旅行の際にホテルで仕事をしたり、カフェなどのスペースで仕事をすることもワーケーションの一つ。
まだあまりイメージが湧きません。私なら、旅行にはパソコンを置いていきたいと思うけど…
私のグループにワーケーションをしたことがあるという方が!その方に聞いてみると、家や会社で仕事をする時と違って、新しいアイデアが浮かぶといったものや、集中できるので、仕事の効率が上がるとのこと。
気分を変えると、仕事効率やアイデアの閃きに繋がる…
ワーケーションってクリエイティブな仕事に向いてるのかな?と感じました。
一方で子供さんがいらっしゃる方からは、子供を連れていくと仕事に集中できないといった意見や、私のように仕事しにいったはずなのに遊んでしまったりと休息と仕事の区別がつけにくいといった意見も出てきました。
ワーケーションは人によって、また行う仕事の種類によって向き不向きがあるのかもしれませんね。
これがあるとワーケーションしやすい!
ワーケーションをしている、という人にとって必要なものは実はシンプルだそう。
これがある場所を選ぶ、というものをあげてもらいました。
●実は場所も重要!電源・コンセント
ワーケーション歓迎します!とあるのに電源やコンセントのことが考えられていないとがっかり…
コンセントの位置も重要でパソコンをつなぎやすい位置にあってほしい。延長コードの貸し出しでも十分!でもコードはお部屋がちらかったイメージになるので、すっきりとした空間で過ごすなら、しっかり考えられていると嬉しいところです。
●繋がらないと困っちゃう!インターネット・wifi
インターネットあります、と書かれていても実際には速度が足りなくて使えないことも多い…
鍵のかかっていないフリーwifi(野良Wifi)にしているところもまだたまにありますが、危ないのでパスワードはかけておいて欲しいです。うっかり勝手に繋がっちゃったり、なんてもこともあります。
利用者が増えると繋がりにくくなるため、貸し出し用のポケットwifiも有料であっても欲しいとのこと。
●あれば嬉しい!モニター・ディスプレイ
旅行先に大きなパソコンを持っていくのは負担ですが、仕事をするとなると大きなモニターでみたいことも。ワーケーションするスペースにモニターがあると嬉しいですね!
たまにモニターのケーブルがVGAしかない、なんてこともあるので、接続するケーブルの種類もぜひチェクして欲しいです。
●これはぜひ!充電・接続ケーブル
充電器や接続するケーブルを忘れたら、すごくショック!ホテルで貸し出してくださっていたらとても嬉しいです。Lightning、USB-A、USB-C、HDMIなど代表的なものだけでも良いので揃えてくださっていて、貸し出しリストがお部屋にあろうものなら、「ここはワーケーションを歓迎してくださっているんだな!」と嬉しくなります。
●あれば嬉しい!パソコン
仕事をするつもりじゃなかったけど、急に仕事する必要が出てきた、という時にあったらいいかも、というのがパソコン。最近はデータをクラウドにあげていることも多いので、いつもと異なるパソコンでも仕事できます。スマホやタブレットで事足りることも多いですし、パソコンを持っていかないなんて考えられない、という人もいるので、そこまでではなさそう。
●これが必須!非日常感
お話ししていく中で、非日常感が大切なのだと感じました。そして、いつもと違うということが仕事の効率化や新しいアイデアに結びついていくのだそうです。確かに旅行まで来て、仕事部屋と変わらない環境であればもったいないかも。非日常な景観や空間でお仕事ができることこそ、贅沢に感じるのかもしれませんね。そんなお話を聞いているとワーケーションってすごいかもしれん!と思ってきました。
他にも、温泉・プールなどがあるとうれしい!ランドリーがあると助かるといった意見もありました。また、家族で来ている場合は、子供を預かってくれる場所や一人になれる個室などがあると仕事に集中出来ると言った声もありました。
ワーケーションに取り組む上での課題
ワーケーションを行う場所について課題となりそうなものも出てきました。
ホテルとカフェで仕事する時の違い
最近は、電源やWifiが完備されたカフェなども多くあります。ホテルに泊まって仕事をするメリットを考えていく必要があるかもしれません。
連泊をするとき旅費が高くなってしまう
ホテルに泊まるとお金がかかる・・・長期でワーケーションに来る場合は、出来るだけ旅費が安く済むような場所を選ぶ可能性が高いですね。短期のワーケーションのニーズを考える必要もあるかもしれません。
一人で来る場合と複数人で来る場合でサービスが異なる
一人の場合は静かで集中できる場所がいいけど、複数人の場合は会議やミーティングを行う広いスペースが必要になります。ラウンジや会議室などがあるとありがたい!
この場所で仕事をしよう!また来たい!と思ってもらえるような理由が必要になってくる可能性があるんですね。私の場合だと、おいしい料理やきれいなお部屋だとまた来たいと思いますが、予算とはにらめっこすることになるかもしれません。体験者さんからお聞きすると、ワーケーションは仕事としていくので、通常より予算もかけやすいという側面もあるそう。わたしもやってみたらわかるのかもしれません。
今回のおやつはいくつでも食べられる柚もなか!
ホテル三楽荘の小山さんがオススメしてくれたお菓子は、福菱さんの柚もなか!
白浜のお土産としては定番のお菓子の一つ。多くの製菓会社が販売していますが、それぞれの特徴があるそうです。
福菱さんの柚もなかは柚子の爽やかな香りと甘すぎないあんこが特徴ですね!お子さんや女性でもパクッと一口で食べられるサイズが嬉しい。
困ったことにいくつでも食べれてしまいます。食べすぎには注意!
旅行にパソコンをもっていく?
今回の紀南Knit!の時間の中だけでは「パソコン持って旅行に行くなら」を考えきれませんでした。
ワーケーションという言葉をよく耳にするようになり、様々な場所で仕事が出来る環境が増えてきたのは事実です。それによって、わたしたちの働き方も豊かになるのかもしれません。まだまだ考えていきたいテーマだな、と思いました。
20人以上の方が参加してくれた今回の紀南Knit!。人数が多かったので、沢山の意見が出てまとめるのは大変でした!いきなりグループで出た意見を私が発表するように言われた時は、かなり焦ってしまいましたが、参加した皆さんがニコニコと聞いて下さったので助かりました。そして今回の話し合いで、遠くの存在だったワーケーションが近くに寄ってきてくれた気がします。