のこのこ広場、楽しく集っています– 通信のこのこ令和6年10月号(第7号)

みんなにおたよりプロジェクト

のこのこ広場、楽しく集っています– 通信のこのこ令和6年10月号(第7号)

センター長あいさつ(藤藪庸一)

連携が機能する支援に関わる社会システム制度を確立・運用させること。
それは容易ではありません。

制度が充実しても、それを動かす人が、制度を把握し、責任を果たそうとしなければ決して動きません。
また、制度と制度には、必ず狭間があります。
狭間を何とか埋めるのも、その制度を動かす人しかありません。そこには自ずと限界があります。
このことを改めて考えさせられています。

先日、女性で70代の観光客さんが、貴重品の入ったバックを海に落としたそうです。
対応した行政は、女性の住所地の役所に連絡しましたが、「こちらの窓口まで来てくれれば」と、素っ気ない対応だったそうです。
こうなると制度の壁が立ちはだかり、行政も警察も彼女を助ける手立てが見つかりません。
そこで、「何か助けられる方法はないですか?」と、当NPOに連絡が入りました。

とりあえず引き受けて、連れて来てもらった女性にお昼ご飯を出し、しばらく休んでもらい、お話を聞きました。
「とにかく一度家に帰ればなんとかなる」と言う女性。
通帳や保険証といった身元を保証する物も全部無くしてしまった女性は、住民票のある役所に行く以外にないと判断されました。

結果、自宅までの旅費(電車の切符)と少しの食費をお渡しし、白浜駅へ送りました。
「必ず返します。住所と連絡先と名前を教えてください。」
送り出す私は、最後まで支援をつなげられず、心配しながら見送りました。

のこのこ広場、楽しく集っています

おかげさまでスタートして1年が過ぎようとしています

昨年度の10月に始まった「のこのこ広場」、おかげさまでスタートして、1年が過ぎようとしています。

当時の参加への呼びかけメッセージは
「就学前の乳幼児とその保護者の方、妊婦さんも遊びに来てね。
子育ての悩み等、ワイワイとおしゃべりしましょう。
おもちゃで遊んだり、紙芝居を見たり、リトミック広場を開催したりします。
みんなで楽しく遊びましょう。」
でした。

本年度は4月から、内容を次の3つに分けて実施しています。
➀親子広場
➁親子リトミック
③のこのこ食堂

親子広場は、月2回、第二第四の月曜日に実施しています。
会場いっぱいにたくさんのおもちゃを広げて、子どもたちが自由に遊べる環境を準備しています。
参加人数は会によって異なりますが、平均10組程度の親子が参加されています。
人気の遊びは、「おままごと」「ブロック」「ボールプール」です。

親子リトミックは、月に1回、第三水曜日に実施しています。
音楽に合わせて手足や体全体を動かす活動や楽器を鳴らすなどして、感性や運動能力を育む音楽教育法です。
7月は「海に遊びに行こう」、9月は「ぶどう狩り」、10月は「遊園地におでかけ」がテーマです。
とても楽しそうに体を動かしてくれます。

のこのこ食堂は、月に1回、第三月曜に実施しています。
調理には、3、4人の方々がボランティアとして毎回駆けつけてくれます。
9月はおにぎりバイキングで好きなおにぎりを選んでもらうメニューでした。
17組の親子が参加してくれました。
1歳頃から食べられるメニューを提供させて頂いており、子どもは無料で参加できます。
保護者さんは百円を頂いております。

3つの“のこのこ広場”、今後ともよろしくお願いします。
今後の予定を確認していただき、多くのご参加をお待ちしています。

不登校を理解するためのおすすめ参考資料

“のこのこ”の相談で最も多い悩みごとや困りごとは、「不登校」に関わる問題です。
今号では、不登校についてご家庭で、スマホからでも検索しやすく、しかもわかりやすい参考資料として、和歌山県教育委員会発行のリーフレットをご紹介します。

お子さんや家族、知り合いが、学校へ行きづらい状況が生まれると、どのように対処したらいいか悩んでしまいます。
スマホで「不登校」を検索すると、1千万件を超える数が上がってきました。
これでは、どれを検索すれば迷ってしまいます。
そこで、おすすめの参考資料をご紹介します。

これは、和歌山県教育委員会が2019年3月に発行した「子供の様子が気になったときの対応~子供を支える保護者のかかわり~」というタイトルのリーフレットです。

「いじめ・不登校」「和歌山県教育委員会」で検索すると、いじめ・不登校に関する和歌山県教育委員会の資料リストの中に、このタイトルが出てきます。
そこから、リーフレットを手に入れることができます。
8頁にまとめられたコンパクトな資料で、表紙には左記のような内容が最初に見て取れます。

子供が元気に充実した学校生活を送ることは、保護者にとっても教職員にとっても大きな願いです。
しかし、ときには登校をしぶったり、欠席したりすることがあるかもしれません。
子供が学校生活になじみにくくなる要因は一人一人違います。

この冊子では、保護者が子供の様子で気になることがあったとき、こどもにどのようにかかわり、学校などにどのように相談したらいいのかを具体的に説明しています。
困ったときは、一人で抱え込まず、この冊子を活用してください。

この説明書きに続き「こどもの様子が気になったときは」として、「子供の様子に注目する」「子供の話を聞く」「学校に相談する」「学校と一緒に解決方法を考える」「専門機関相談する」「学校以外の相談窓口」とページが進んでいきます。
それぞれの内容が、コンパクトにしかも具体例を示しながらまとめられていて、とてもわかりやすいです。

ぜひ、試しにこのリーフレットをご覧になっていただき、何らか対応が必要であれば、具体例を参考にして、アクションを起こしてみればいかがでしょうか。
おすすめの資料です。

のこのこ相談連絡先

メール nokonokojikasen@gmail.com
LINE くまのっ子のこのこ
電話 0739-45-8818

知ろう、考えよう 子どもの福祉 その13 「こども未来戦略」①

いっしょに学びませんか

今月号では国が示している「こども未来戦略」の概要を学びます。
テキストは、以下のこども家庭庁サイトを引用・参考文書としています
https://www.cfa.go.jp/resources/strategy

若い世代の方の将来展望を描けない状況や、子育てをされている方の生活や子育ての悩みを受け止めて、2023年12月に「こども未来戦略」は策定されました。

◆若者・子育て世代の所得を増やす
◆社会全体の構造や意識を変える
◆すべてのこどもと子育て世帯をライフステージに応じて切れ目なく支援していく

「こども未来戦略」ではこれらを戦略の基本理念として掲げ、若い世代が希望どおり結婚し、希望する誰もがこどもを持ち、安心して子育てできる社会、こどもたちが笑顔で暮らせる社会の実現を目指しています。

「こども未来戦略」に盛り込まれた主な施策をご紹介します。

➀子育て世帯の家計を応援
出産育児一時金、児童手当拡充、児童扶養手当拡充、住宅支援、医療費等負担軽減、大学等の授業料等減免支援拡大、授業料後払い制度など

➁すべてのこどもと子育てを応援
伴走型相談支援、産後ケア、こども誰でも通園制度、障害児等の地域での支援強化、放課後児童クラブ拡充、こども・若者の安全・安心な居場所づくり、ひとり親等のこどもへの学習支援など

③共働き・共育てを応援
男性育休取得推進、時短給付、看護休暇、自営業・フリーランスの育児期間の年金保険料免除など

くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ

和歌山県西牟婁郡白浜町中1700-2 クオリティソフト株式会社 東館2階
TEL/FAX 0739-45-8818
E-mail nokonokojikasen@gmail.com
Instagram https://www.instagram.com/jikasennokonoko/?igsh=bWduOHN0dXIyOXA5