
「のこのこ」は4月から再びセンターを移転します – 通信のこのこ令和7年3月号(第12号)
センター長あいさつ(藤藪庸一)
「それは私たちにはできないサービスなんです」と言わなければならない状況にぶつかることが、今まで何度もありました。その度に、やるせない思いと無力感を味わいます。
支援に携わる者ならば、少しでも力になりたいと、せめて「〇〇を紹介します」と他の機関や事業所を紹介して、目の前の人の必要に応えたいと努力します。
白浜レスキューネットワークは民間である利点を生かして、少しでも目の前の人の必要に応えるためには何でもやろうと心掛けてはきました。
制度と制度の狭間を埋めるのは、民間の力だと思ってきたからです。
そのような思いから、児童家庭支援センターを運営していく中で、相談や連携業務だけにとどまらない活動を展開しています。
例えば、母子の通院や、登校支援でバスの乗り方体験に同行したり、不登校の子どもにお昼ご飯を届けたり、必要な家庭に衣服やおむつなど必需品を届けたり・・・。
福祉と教育の両面で支援していくためには、教育制度や福祉制度の制約がある中で、民間らしく、制度と制度の狭間を少しでも埋めることができる支援を心がけてていきたいと思っています。
年度末、改めて私たちの原点確認をしながら3月を過ごしています。
令和6年度も、ご指導・ご助言・ご協力をいただきありがとうございました。
新年度もどうか、さまざまなご支援をよろしくお願いしまして、年度末のご挨拶とさせていただきます。
「のこのこ」は4月から再びセンターを移転します
くまのっ子児童家庭支援センターのこのこは、みなさまのご支援を賜り、開所二年目を終えることができます。
本当にありがとうございました。
さて、のこのこは、4月から再びセンターを移転する予定になっています。
昨年4月から、クオリティソフト(株)様のご支援ご協力で、会社様施設内にセンタ-事務所・相談室をお借りしていました。
この度、「のこのこ」を運営している「特定非営利活動白浜レスキューネットワーク」周辺に移転することになりました。
クオリティソフト(株)様には深謝いたします。
ー年間ありがとうございました。
新センターの移動先は、レスキューネットワークが運営する「お弁当お惣菜のテイクアウトとデリバリーの店、まちなかキッチン」のビルになります。
(白浜の「お好み焼きキリンヤさん」の隣の隣です。)
センターは移転しますが、のこのこのプログラムは全く変わりません。
相談や学習支援は新センターで実施します。
のこのこ広場(のこのこ食堂・親子広場・親子リトミック・のびのびリトミック)は、レスキューネットワークの事務所のある白浜バプテストキリスト教会を会場にします。
移転のご挨拶と住所・電話番号等の詳しいご案内は、3月末にメール等で送らせていただきます。
同時期に
https://nokonoko-kumanokko.com/
にも掲載します。
のこのこ相談連絡先
メール nokonokojikasen@gmail.com
LINE くまのっ子のこのこ
電話 0739-45-8818
特集 春休みの子どもたちの見守りのポイント
もうすぐ春休み、今年度も終わりを迎えようとしています。子どもたちも一年間その子なりの時間を刻んできました。
お子さんと一緒に取り組んだことや学んだことなど一年間を振り返る時間を少しでも共有することをおすすめします。
その中で、保護者の皆様も自分自身を労う機会にしていただければと思います。
【春休み明けは変化が大きい時期】
春休みは、夏休みや冬休みとは大きく異なる点があります。
それは休みが明けると進級、進学がある点です。
子どもたちにとって、進級や進学といった環境の変化は、期待や楽しみもある反面、不安や緊張といったストレスも大きくなります。
また、入学を控えている子どもたちは、初めてのことばかりで集団生活や人間関係の複雑さ、変化についていくことに必死で、思っている以上に心身に負荷や疲労が溜まっていくことが多いです。
春休みに入って早々「もう〇年生」になるんだから」と勉強や日頃の生活に対して、子どもたちに要求やプレッシャーを与え続けても何も良いことはありません。
春休みに入っても普段通りの生活リズムを維持することを心がけつつ、一年間の心身の疲労やストレスをケアすること(例:一緒に何もしない時間を過ごす、散歩やストレッチをして体をリラックスさせる、ゆっくり子どもの話を聞くなど)を大切にしてください。
【子どもたちを見守るポイント】
しんどさのサインに気づく
春休み序盤は元気な様子がみえても、新学期が近づいてくると、落ち着かない様子や身体症状(腹痛や頭痛など)を訴えるといったことも起こりやすくなります。
お子さんと一緒に自分たちのしんどくなった時のサインや反応を一緒に考えるのもおすすめです。
休み明けの生活について話を聞く
子どもたちが思っていることを話す場があることが、子どもたちの不安を和らげることにもつながります。
一緒に見通しを立てていく
特に入学を迎える子どもたちは、新しいことばかりで先の見通しが立たないと、ますます不安が強くなっていきます。
準備物やプリント等を一緒に確認してイメージをする、「わからない」が多くて当たり前であること、そんな時はどうするかを決めておくなど新学期の見通しや不安、心配な点を少しでも共有しておくことも子どもたちの安心材料になります。
【子どもがなかなか不安や心配を言葉で表現できない場合】
無理に表現させない
身体症状や気になる様子が見られる場合は、
「言葉にできないけど、何か思っていることがあるんだね」
「からだがしんどさを表現してくれているのかもね」
と、子どもの様子について一緒に考えることが大切です。
保護者が表現する見本を見せる
親御さんが自身の不安な気持ちを伝えることから始め、気持ちを表現する見本を見せることは有効です。
表現の見本になるだけでなく、不安やしんどさがあることは当たり前であること、それを伝えてもいいことを知るきっかけにもなります。
保護者の皆様もお子さんの進級や進学に対して、喜ばしい気持ちはありつつも、当然不安や心配もあるかと思います。
また、大人の不安が知らぬ間に子どもの不安に繋がっていることがあるため、保護者の皆様も自分自身の不安やストレスを自覚していくことが大切になってきます。
保護者の皆様もご家族をはじめ、 学校の先生や友人に、あるいは相談できる場で話を聞いてもらうことを大 事にしていただき、一人で抱え込みすぎないようにしていただければと思います。
知ろう、考えよう 子供と学校 その4「子どもの発達段階とは」②
いっしょに学びませんか
前回からは、子どもの発達段階という用語に注目しています。
今回は、文部科学省のとらえ方で学童期前期(小学校低学年6歳から9歳)について、学んでいきたいと思います。
【参考】https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousausa/shotou/053/shiryo/attach/1282789.htm
学童期前期(小学校低学年6歳〜9歳)
小学校校低学年の時期の子どもは、幼児期の特徴を残しながらも、「大人が『いけない』と言うことは、してはならない」といったように、大人の言うことを守る中で、善悪についての理解と判断ができるようになります。
また、言語能力や認識力も高まり、自然等への関心が増える時期でもあります。
また、この時期に限らず、家庭における子どもの徳育にかかわる課題として、都市化や地域における地縁的つながりの希薄化、価値基準の流動化等により、保護者が自信を持って子育てに取り組めなくなっている状況があります。
さらに小学校低学年の時期においては、こうした家庭における子育て不安の問題や、子ども同士の交流活動や自然体験の減少などから、子どもが社会性を十分身につけることができないまま小学校に入学することにより、精神的にも不安定さをもち、周りの児童との人間関係をうまく構築できず集団生活になじめない、いわゆる「小1プロブレム」という形で、問題が顕在化することが多くなっています。
これらを踏まえて、小学校低学年の時期における子どもの発達において、重視すべき課題としては、以下があげられます。
◆「人として、行ってはならないこと」についての知識と感性の涵養や、集団や社会のルールを守る態度など、善悪の判断や規範意識の基礎の形成
◆自然や美しいものに感動する心などの育成(情操の涵養)
くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ
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