【動画】子どもの未来をイメージしよう。乳幼児の子育てアドバイス
・将来、どんな子に育つかな? 明るい未来を思い描きながら、楽しく子育てするコツを伝授します。
・城先生の力強い言葉に耳を傾けて。子育て中のパパママに、今を生きる子どもたちに、届け。
この子は、どんな大人になるのかな――子どもの未来を見据えた、乳幼児の育て方を教えます。とにかく大切なのは、子どもの成長を認めてあげること。焦らずに、じっくり見守りながら育てていきましょう。扱うテーマは、手、脚、言葉の発達段階や、イヤイヤ期の子どもの思考など。パパママが悩みがちなポイントに絞って、先生が熱意たっぷり語ります。
講師は、元公立保育園園長の城皆子先生です。中・高等学校の教師をしていたところ、縁あって保育士として働くことに。園児とのふれあいを通じて「子どもたちの声に耳を傾け、心に寄り添う子育て」の大切さに気づきました。職から退いた今も「先生」として、子育て支援の分野で活躍し続けています。
先生のお話をテキストにしました。
保育園でね、卒園式のときに園長としていつもご挨拶させていただくんですけども、お母さん向けとか卒園していく子供向けの挨拶をします。お母さん向けにお話しするのは、赤ちゃん産んでから6年間の子育て大変でしたね、ご苦労様でしたっていうお話をします。あとはですね、自分が育てたと思わないでくださいっていう、子供自身がね、一生懸命育ってきたんです。
それから卒園時の子供に向かっては、元気で小学校行って頑張りなさいよっていう話なんですけれども、私の近辺で知る限りで7人亡くなってるんです。30歳前に3人は自ら命を絶ちました。ご両親も一生懸命子育てされたんです。
だけれどもね。人生には、いろいろなことがあります。だけども私ね、もう本当にね、心の中ではね、もうずっと叫んでるんです。死なないで、頑張って、生きてっていうことだけです。その思いはね、絶対に今も変わりません。
私達はね、保育をするとき、この子が20歳になったらっていうことね。考えながら育てていきますけども、皆さんもそういう意味で、先をね、見据えて頑張っていただきたいなと思います。まだね、4ヶ月ぐらいのお子さん、手足をね、まず動かして育っていきます。
小さいお子さんなんかでもね、仰向けになったときに自分の手で足をね、持ったりしません?ああいうことがね、育ちの大切な第一歩なんですね。もう少し。発達してくると、手を握ることができる。もう少し経ってくると、つまむ、子供自身がね、生きていくために、体の機能を発達させていってるんですね。
素晴らしいことです。足もね、ひきずるようにしてね、はいはいと膝をついたりあるいはべたっとしてても前に前進したりとか、そのうちに高ばいって言って、足でまっすぐ立って歩くための準備ですね。膝の真下がすぐピントしないと歩けませんよね、まずね。そういう練習を自分でするそうしたある日、つまかり立ちを経て立ち上がります。
ある時、たたたたたと、七、八歩突然歩くんです。自分で歩けるように頑張ってるんですね。それからもう一つはね、言葉です。保健師さんなんかが、10ヶ月ぐらいのときですか、指差ししますかって聞きますね。言葉は教えなければ伝わりません。
もし「ああああ」って言ってそれがボールだとしたら、ちゃんと取ってあって、ボール欲しかったんだねっていうふうに言います。それが繰り返されて、これなんかボールっていうもんだというふうに認識しますね。そういうね、子供の育ちっていうのをね、大事に見守ってあげてほしいというふうに思います。
育ちを認めてね、あげることによって、育てる自信っていうのがついてきます。うちの子、大丈夫かなとかね、不安いっぱいあると思うんですけれども、小児科のお医者さんとか、あるいは助産師さんとか保健師さんとかご相談されて、早く安心して育てられるのが一番いいことかなと思います。
1歳を過ぎてくると、子供がウロウロ動き出したりとか、遊びだします。危なくないように。監督してあげてください。子供っていうのは本当にね。一瞬目離したらいないです。大丈夫と思わないで、目だけは離さないようにね、してあげないと駄目ですね。
子供が自由に遊べるね、時間を保障しながらやっていっていただきたいと思います。ですからできたらね、早い時期に保育園とか幼稚園を利用されることが一番いいかなと思います。1歳過ぎたお子さんも、いやいや期って言いますけど、やっと「いや」と言えるようになったねっていうのがね。
若いお母さんの研修会するとき、いやいやが始まると、「先生、かわいさが吹っ飛びました」って言って自分と周りの大人との違い、それがわかるようになってくると、大人の言うなりばっかりにはなるもんかっていうのが出てくるんです。
周りの大人に対する自我を一つの発達の目安としてね、見守ってあげてほしい。今度は2歳になったらね、日常が全部話せる。歩くよりも走ることもできるようになる。親のしていることはね、何でも真似してみたくなる。そうすると自信が出てきて、自分で何でもする、できなくても自分でやるっていうことになってくるんです。
なかなか自分でできることばっかりではありません。自分でっていうのであれば、「あ、やりたいんだ」。それ大事ですよね。したいんです。なぜか子供ができないのにしようとした意欲を潰すんじゃなくて、前もってあり方を教えて、「これお願いできる?」っていうふうにする。
きちんとね、日頃どうしたいのかっていうことをね、聞いてあげる。それからやっぱりね、親の心情として、お母さんはこうして欲しかったっていう気持ちはね、伝えていくことがとても大事だと思います。小さい頃からね、自力で、育ってきた、卒園するときには、もう大人と同じ感覚ですからね。
そこまで育つんです。年長さんなんかでも大げんかして、しょぼんとしてる子がいたりします。私そんな子にね、声はかけません。そういう後ろ姿を見て、そんな気持ちを忘れないでねって言って、やっぱり謝った方がいいか、すごい葛藤があるわけですよね。
悶々、悶々と悩んでいるね。それが大事。成長のためにね。だからそこに大人がね、仲直りしましょう。はい。握手してっていうようなね、ことではないですね。上辺の解決じゃなくてその子供の心の内で解決できるようにしてそういうふうに見守っていくと、子供の喧嘩ちょっとほっとくと一番治りやすいんです。
何か喧嘩させた方がね、成長します。喧嘩して仲直りして、人間関係っていうのは学んでいくんですね。子供の発達に即した子育てをしていただきたいなというふうに思います。