「人や会社のバトンタッチ」紀南Knit!#16開催しました。
相続のこと、皆さんは考えたことありますか?自分も家族も元気だし…まだ先のことでしょ!?とついついスルーしがちですよね。
しかしその時は急にやってきます。いざという時に何をどうしたらいいのか、困らないようにしたいものです。
今回のゲストは行政書士の山﨑貴宏さん。
行政書士事務所の代表をされていて、格闘技ジムの顧問やNPOの理事を務められています。
今回は相続について考える機会になればと、あの国民的アニメを使ってわかりやすくお話ししてくれました。
磯野家の家長が亡くなった!!相続人は誰!?
問題。
波平さんが亡くなった場合の相続人は誰だと思いますか?
家系図を使って考えてみました。
今回分かれたのは3チーム。20代前半から50代まで幅広い年齢層のメンバーで考えました。
法律を知っていて簡単に答えを出したチームもいれば、若い人たちからは「考えたこともない」「身近にそういう話がない」という声がちらほら。
配偶者であるフネはもちろん、サザエたち子供は相続できることは理解していましたが、「マスオさんやタラちゃんは少しでももらえるのかな?」「波平さんの兄弟は相続できるのかな?」と、考えれば考えるほどちょっとしたことが気になる様子です。
次に質問。
遺言書に「タマへ全財産を相続する」と書いてあった場合、サザエが他の相続人(フネ、カツオ、ワカメ)よりたくさん相続するためにはどうしたらいいか。
「今後、自分が面倒を見るからとフネやカツオ、ワカメを説得して、自分が管理する」「日本の法律が影響されない海外へ行く」などいろんな意見が出ました。
少しでも多くもらうためには!?
問題の答えは
フネ、サザエ、カツオ、ワカメの4人。
山﨑さんから法定相続分(共同相続人が取得する相続財産の民法に定められた相続割合)や遺産分割協議(相続が発生した際に、共同相続人全員で遺産の分割について協議し、合意すること)、遺言書について、磯野家の家系図を使って説明していただきました。
法定相続分の配分はフネが相続財産×1/2、サザエが相続財産×1/6、カツオが相続財産×1/6、ワカメが相続財産×1/6。
しかし法定相続分の相続割合は相続人が自分たちで決められるとのこと。
質問の答えとしては、例えばフネの将来の介護やカツオたちの今後の学費や生活費をサザエが面倒を見るということにサザエ以外が同意したら、サザエの法定相続分の割合を増やすこともできます。
いざという時に慌てないために
ドラマなどで「遺言書が出てきた!こんな内容が書いてある」というようなシーンがありますよね。我々も遺言書が出てきたらまず開けてしまうと思いますが、家庭裁判所に届け出を出さないといけないのだそう。色々決めてから知らない遺言書が出てきた!なんて、やっぱり面倒だな、と思ってしまいます。そんなことにならないように、家族で話し合うことは必要なんだと改めて感じました。
親や家族の「遺産相続」の話をする機会というと、不謹慎では…と遠慮をしてしまいます。
特に親が元気なうちは考えたこともありませんよね。
でも親が残してくれた大切な財産。争いのタネにならないように、またよく分からないまま決めてしまわないように、ちゃんと考えておきたいものです。
今回のお話をネタにして、ネガティブな話題ではなく、明るくざっくばらんに話してみてはいかがでしょうか。
家族で交流するきっかけになるかもしれません。
山﨑さんの思い出のおやつ
今回のおやつは船橋屋の「元祖くず餅」。
東京出身の山﨑さんが「亀戸天神のすぐそばに住んでいたのでよく食べていたんです」と懐かしそうに話してくれました。
私が知ってる透明なくず餅とは違い、乳白色でもちもちとした食感です。調べてみると、関東と関西でくず餅の原料や製法が違うものなのだとか。関東ではグルテンを取り除いた小麦粉、関西では葛粉を使います。
船橋屋の元祖くず餅は、乳酸発酵させた小麦粉を使っているそうで、酸味のある香りと体に優しいのが特徴です。