さまざまな方法・経路で相談が届いています-通信のこのこ令和6年7月号(第4号)

みんなにおたよりプロジェクト

さまざまな方法・経路で相談が届いています-通信のこのこ令和6年7月号(第4号)

センター長あいさつ(藤藪庸一)

開所2年目、各関係機関から声をかけていただけるようになりました。自殺防止活動を行ってきた白浜レスキューネットワークが、なぜ児童家庭支援センターの設置認可運営を考えたか、振り返る機会を頂いています。
私の関わりの経験から、自殺を考えてきた人たちは自分の周りに原因があると考えがちです。生まれたことや家族のことなど、自分の環境を受けとめて、背負って生きていくことが課題になります。だからこそ、自殺予防には、赤ちゃんから18歳までの子どもと親子さん、ご家庭を支えることが大事で、児童家庭支援センターは、この課題に取り組むお手伝いをする専門機関なのです。
与えられた人生を背負って生きていくことを教えていくことに、一番長い時間かかわるところは保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校といった保育・教育機関です。この時期の子どもたちを支援するということは、その子自身や家族を支援すると共に、これらの保育・教育機関を支援することが大事になってくると考えます。
ここに、乳幼児検診や親子広場、学習支援や学校復帰への支援、食支援である赤ちゃん食堂や無料弁当の配達といった私たちの活動につながる理由があるのです。いうなれば「教育に関わる福祉的支援」となります。のこのこには、相談訪問活動、ソーシャルワーク活動と共に、このような具体的な活動が求められています。

さまざまな方法・経路で相談が届いています

「くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ」には、毎日、児童・生徒の本人さんや保護者・家族のみなさんから相談が届きます。今年度になって、その数は随分と増えてきました。本号では、相談がどのような方法や経路で届いているかをご紹介します。

リーフレット

「のこのこ」の相談を知ってもらうきっかけになったのは、リーフレットではないでしょうか。
リーフレットは、管内の保育所・幼稚園・小中学校を通じて、各家庭に配布してもらっています。
また、福祉・教育行政や福祉施設の窓口近くの目に届くところにも置いてもらっています。このリーフレットを手に取ってもらい、「のこのこ」の存在を知ってくださった方が多数いらっしゃると思います。

ホームページ

ホームページを覗いてくれたり、のこのこのホームページの存在を口コミで広げたりしていただくことで、のこのこに相談できることを知ってもらっています。
https://nokonoko-kumanokko.com/

相談の方法

相談の方法は、①ライン、②メール、③電話、④来所、⑤訪問による相談と多様です。初回の相談は、ラインか電話の場合が多いです。初回以降、相談が続いていくと、来所や訪問といった対面型の相談に移行していく場合も多くあります。

LINE
くまのっ子のこのこ 

メール
nokonokojikasen@gmail.com

電話
0739-45-8818

相談の経路

相談が届くのは、さまざまな経路があります。先にお示しした「リーフレットやホームページを見て」のほかにも、センターで開催している「のこのこ広場に参加して」、「保育園・幼稚園、学校の先生に紹介されて」、「乳幼児健診に参加して」、「知人や友人に紹介されて」、「福祉や教育の関係者に紹介されて」、「主治医に紹介されて」などがあげられます。
悩みや困りごとのある方の周囲のみなさんからの一言のお声かけが、相談経路につながることも実感しています。

相談の広がり

相談が軌道に乗りだすと、「相談 の広がり」が起こり始めます。本人 や保護者・家族のみなさんの相談 が進み始めると、「関係機関とつながってほしい」という希望を持たれる方がでてきます。医療・福祉機関や学校の先生方とのつながりを私どもも持てるようになります。子どもさんとその周りにいる保護者・家族の方々を中心にした支援チームが機能しだします。そうなると一層、相談者本人の安心感が高まり、課題の解決にも一歩近づきます。

明誠高校和歌山白浜SHIPを紹介します

「くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ」の上部団体である特定非営利活動法人「白浜レスキューネットワーク」の活動を先月号でお伝えしました。その中の通信制高校の運営についてもう少し触れてみます。

白浜レスキューネットワークでは、島根県の益田永島学園明誠高等学校の広域通信課程、和歌山白浜SHIPを運営しています。広域通信課程の学校生活支援拠点を「SHIP(シップ)」と呼びます。現在、全国に点在する30のSHIPのいずれかに生徒は所属します。
和歌山白浜SHIPは、本年度より3学年が揃い、のこのこの事務所・相談室の隣に3つの教室があります。他にも週に一度、レスキューネットワークの本部がある白浜バプテストキリスト教会でも教室を開いています。
明誠高校広域通信課程に在籍する全国の生徒の約7割が、学校に行きづらかった、不登校だった、学校生活になじめなかった生徒です。その多くが、入学後はSHIPに積極的に通い、前向きな生活を送っています。
和歌山白浜SHIPでは、単位取得要件(出席日数)には入りませんが、レポート課題作成や定期テストに向けての学習支援を、授業形式で行っています。

講師陣は、退職された元教員や専門職として経験豊かな方々をラインアップしています。
また、社会性やコミュニケーション能力、自己肯定感を育む体験プログラムを実施しています。具体的には、高齢者や障害者に関わる福祉体験学習、幼児園での保育実習、ガーデニング講座、海上保安庁での乗船体験、自衛隊の協力による災害救助の基礎訓練、ドローン体験など、多彩なプログラムを実施しています。
SHIPは、少人数による対応を基本として、生徒の取り巻く環境の課題(体や心の悩み、家庭や生活の課題、将来の不安、友人関係等)へ一緒に向き合い、解決への道のりに寄り添います。
隣の部屋がのこのこの相談室ですので、のこのこの心理や福祉の専門職スタッフに相談できることも特色の一つです。

知ろう、考えよう 子どもの福祉その⑨「こども家庭センター」➁

いっしょに学びませんか

前回から、「こども家庭センター」について取り上げています。今回は、役割についてです。
資料は、2024年4月1日に国が公表した「こども家庭センターガイドライン」を参考にしています。

2.こども家庭センターの役割
こども家庭センターが担うべき主な役割は以下のとおりです。
(1) 母子保健機能及び児童福祉機能の一体的な運営を通じて、①妊産婦及び乳幼児の健康の保持・増進に関する包括的な支援、②こどもと子育て家庭(妊産婦を含む)の福祉に関する包括的な支援を、切れ目なく提供する。
(2) 妊産婦、こどもやその家庭の課題・ニーズを母子保健・児童福祉それぞれの専門性を活かし、合わせることでより深く汲み取る。
(3) 個々の家庭の課題・ニーズに応えるために、母子保健事業や家庭支援事業、その他の多様なサービスや地域資源を有機的に組み合わせ、サポートプランとして必要な支援内容を組み立てる。
(4)サポートプランに沿った支援が適切に提供されるよう関係機関のコーディネートを行い、変化する家庭の状況に応じ支援内容の見直し等を含めた継続的なマネジメントを実施する。
(5)地域全体のニーズ・既存の地域資源の把握を行うとともに、不足する地域資源については新たな担い手となり得る者を発掘・養成し、地域資源のネットワークを形成していくなかで、既存のサービスや団体とマッチングをさせていく。また、財政支援(家庭支援事業などの担い手に対する市町村の財政支援のこと)等と結びつけること等により地域資源を開拓し、関係機関間の連携を強めることにより、地域内の子育て家庭へ必要な支援を着実に提供できる体制を整備する。
(6)こどもの権利等についての普及啓発を地域に向けて行い、こども自身が自分らしく生きていける環境を整える。

子育て家庭の困難を地域社会でしっかりと支えていくことは、児童福祉法上の「家庭養育優先原則」や子どもに安定的なケアを保障するパーマネンシー(子どもの成長のために継続的かつ安定した養育者と養育環境)保障の理念に基づき、こどもたちが地域の中で幸せに暮らし続けることができる社会を創っていく上で非常に重要な意義を果たすものであると言えます。

ママと子ども(赤ちゃん)のほっとスペース のこのこ子ども(赤ちゃん)食堂

開催日 *今回のみ第4月曜日開催となります

令和6年7月29日(月) 11時~12時ごろ

※食堂のみの開催となります。広場はありません。

※利用料:大人の方のみ100円

開催場所

白浜バプテストキリスト教会
白浜町3137-9
※駐車場は白浜はまゆう病院様の駐車場になります。

子育ての悩みや離乳食の悩み相談もできます。
みんなで楽しくおしゃべりしながらリフレッシュできる時間を過ごしませんか。

ご予約はこちらから

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdU5viaeXWrJgvLn3IuvgLpF7mKBNu64VHCTYOTUZCT_LIkrg/viewform

くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ

和歌山県西牟婁郡白浜町中1700-2 クオリティソフト株式会社 東館2階
TEL/FAX 0739-45-8818
E-mail nokonokojikasen@gmail.com
Instagram https://www.instagram.com/jikasennokonoko/?igsh=bWduOHN0dXIyOXA5