白浜レスキューネットワーク通信 令和7年 1~9月号
自殺者救済活動
1月1日~1月31日
電話件数159件
保護1件(女性1人)
帰宅1件(女性1人)
共同生活者数11人
(男性6人、女性3人、中学1人、小学1人)
〇23日、女性を保護。家族との関係悪化を理由に、次に住むところを探しているとのことで行政からの依頼で受け入れた。障害年金と生活保護でアパートへ移っていくところまで進んだが、最終家族との話し合いで家族のもとに帰ることになった。
2月1日~2月28日
電話件数171件
保護件数3件(男性3人)
帰宅件数3件(男性3人)
共同生活者数11人
(男性6人、女性3人、中学1人、小学1人)
〇15日、男性を保護。翌日、自宅に帰った。
〇18日、三段壁からの電話で男性を保護。
〇20日、男性宅で保護(危機介入)。
3月1日~3月31日
電話相談件数169件
保護件数3件(男性2人、女性1人)
帰宅件数3件(男性2人、女性1人)
自立件数1件
(男性1人、中学生1人、小学1人)
事故死者数1件(女性1人)
共同生活者数7人(男性5人、女性2人)
〇2日、女性を保護。観光客が高速バスの中で女性の異変に気付き、話を聞き、当NPOに連絡をくれた。観光客の泊まる予定だったホテルのロビーで保護した。家族と連絡が取れ、家族が迎えに来てくれた。
〇4日、男性から電話があり男性宅へ。生活苦で自死を考えるようになった。フードバンクでの食糧支援と、いつでも、共同生活の食事に参加してもいいことを伝え、それ以来、継続的に食事の時間に来ている。
〇17日、電車の中から電話があり、紀伊田辺駅へ迎えに行き保護に至る。週明けの月曜日には仕事があるとのことで、日曜日午後から自宅に帰った。
〇21日、女性が事故で、この世を去った。
4月1日~4月30日
電話相談件数190件
保護件数5件(男性5人)
帰宅件数2件(男性2人)
自立件数1件(女性1人)
共同生活者数9人(男性8人、女性1人)
〇7日、男性を保護。借金と健康問題。住んでいたアパートから荷物を運び出した。
〇8日、男性を保護。白浜町内の民泊施設で働いていたが、生活が破綻して逃げ出した。
〇8日、長くメールなどで相談を受けていた男性を保護。白浜で再起を図ることとなった。
〇10日、女性が、アパートを借りて自立した。白浜町内のホテルに勤務。
〇21日、警察に保護された男性を受け入れた。年金も仕事もあり、数日後、思い直して自宅に帰った。
5月1日~5月31日
電話相談件数147件
保護件数2件4人
(男性1人、女性1人、小学1人、幼児1人)
帰宅件数2件4人
(男性1人、女性1人、小学1人、幼児1人)
共同生活者数9人(男性8人、女性1人)
〇10日、女性とその子ども2人を保護。離婚問題で家を出て、行政を頼った。行政から当NPOに保護の依頼があり受け入れた。住むアパートを見つけるまでの間、滞在した。
〇15日、男性を保護。翌日帰宅。
6月1日~6月30日
電話相談件数145件
保護件数2件(男性2人)
帰宅件数2件(男性2人)
自立件数1件(男性1人)
退所件数1件(男性1人)
共同生活者数7人(男性6人、女性1人)
〇2日、男性が、お酒を飲んでお店から通報され、一晩、警察のお世話になり翌日帰ってきたが、出て行くと言い出し、出て行った。
〇6日、男性を保護。翌日帰宅。
〇6日、2年共同生活していた男性が町内にアパートを借りて自立した。
〇16日、男性を保護。翌日自立。
7月1日~7月31日
電話相談件数163件
保護件数1件
帰宅件数1件
自立件数1件
共同生活者数6人(男性5人、女性1人)
〇7月1日、長く関わっていた男性が心不全で亡くなられ、生前公正証書で葬儀や相続執行人など、当NPOが指名を受けていたため、葬儀並びに相続手続きなどを行った。
〇7月5日、3年共同生活していた男性が出て来た地元で就職を果たし自立することになった。
〇7月15日、男性を保護。翌日に帰宅。
8月1日~8月31日
電話相談件数155件
保護件数6件8人(男性6人、女性2人)
帰宅件数5件(男性5人)
共同生活者数9人(男性6人、女性3人)
〇1日、男性を保護。その日のうちに帰ることになった。
〇14日、男性を保護。翌日帰ることになった。
〇21日、男性と女性2人を保護。
〇25日、町内に住む男性を保護。フードバンクなどで支援していくことになった。
〇男性を保護。行政から近所の家に身を寄せている男性を受け入れてもらえないかと相談があり、受け入れることになった。状況が整うまで一旦、身を寄せている家に帰った。
〇28日、男性を保護。家族のもとに帰った。
9月1日~9月30日
相談電話件数166件
保護件数5件(男性5人)
帰宅件数6件(男性6人)
共同生活者数9人(男性6人、女性3人)
〇以前から相談を受けている男性が、保護を求めて訪ねて来た。数日一緒に過ごし帰った。
〇生活苦の男性を保護。食材の提供で関わっていくことなった。
〇16日、男性を保護。翌日帰宅。
〇22日、行政から受け入れの依頼があった男性を保護。共同生活をしながら自立を目指す。
〇25日、田辺市に住む男性を保護。自宅を訪問し食材を届け、支援していくことになった。
〇8月に保護した家族のうち父親は仕事のため帰った。
生活自立支援活動
2年前の4月に保護した女性は、税金の滞納など借金の返済など完了した。
また、もともと住んでいていた家の片づけを済ませ、その家を人に貸すことにした。
本人は、もうしばらく共同生活をしながら、まちなかキッチンで働き、お金を貯めようとしている。
保養所の仕事も定着し、まちなかキッチンでも製造ラインを仕切る力がついてきた。
ネムさんと美浜教会の英語クラスに参加したり、大人のハンドベルチームに入ったりとプライベートでも楽しみを広げている。
コイノニアという教会の集まりにも参加し、多種多様な人との関わりも広がっている。
最近では毎晩、ウォーキングに出かけ、充実した毎日を過ごしている。
まちなかキッチンで働く30代男性は、毎日携帯電話を藤藪家に預けることを続けている。
どうしても夜中にゲームやネットにはまり、寝不足になり、疲れがたまり、仕事での集中力に欠けるようになる。
本人も自覚していて、携帯を預けることに同意し取り組んでいる。
しっかり寝ると集中力も体力も発揮されている。
肥満から脳への血流が悪く、一時期めまいで動けず病院へかかったが、現在は元通り生活できるようになった。
食事のバランスに気を付けることが求められている。
仕事での課題は、周囲との意思疎通、コミュニケーション力が求められている。
必要ないことはたくさん話せるが、必要な情報を伝えることができない。
相手が求めている情報がわからない。
訓練あるのみ。
共同生活に加わって三年になる60代男性は、やっと白浜町民になれたかなと言っている。
そのまま置いている実家には帰りたくないとのこと。
白浜で一生を終えることも視野に入れつつ、実家をどうするか、動けなくなっていくであろう最後をどうしていくか、考えなければいけないことがたくさんあるが、一緒に考えて行けたらと思う。
以前アパートへ自立した男性と一緒に農業と保養所の清掃などを担当していて、がんばっている。
昨年に引き続き、大阪のゴマちゃんファームさんのご協力のもと、バジルの栽培を行い、大阪へ週二回出荷することができた。
保養所の清掃も、忙しい夏も、乗り切ることができた。
昨年から共同生活に加わった50代男性は、町内の観光施設で働くことが決まり、仕事に行き始めた。
乗って来ていた車検切れの車は廃車した。
出てきた町の住民税や保険税など返済していく計画を立てている。
カードローンなどの借金については、法テラスの制度を利用して自己破産の手続きを始めた。
弁護士さんの面談も始まった。
白浜町に住民票を移し、各種請求が全部こちらに届くようにして対応をしている。
日常生活では、まじめな性格でよく働くし、気が付くので、仕事が続けば、自立のめどが立つと思うが、緩やかな見守りの中だから今の生活ができるのかを見極めていく必要がある。
教会のコイノニアというお茶会に参加し、色んな人と関わる機会も増え、積極的に人間関係を作っている。フードバンクの回収など責任をもって取り組んでもらっている。
4月に保護した男性は、心臓に持病を抱えている。
病院に通いながらまちなかキッチンで短時間のアルバイトをしながら、回復に努めている。
肺に水がたまり、息切れするなどの症状が出たため、病院で検査した。
胸に埋め込まれている心臓を動かすための医療機器のバッテリーが弱っていることが分かり、バッテリー交換のために10日間ほど入院した。
現在はアルバイトに復帰している。
何かしら人の役に立つことがしたいという思いがある。
人とのかかわりの中でどう生きるか模索しているようだ。
4月に保護した男性は、アパートの家賃を滞納し、仕事もなく、行き詰って当NPOに来た。
報連相から覚える必要がある。
自分だけで判断し、良かれと思ってやったことが、ことごとく的外れで、周りとかみ合わない。
周りよりも自分の方が分かっていると、食事の準備や掃除のときに周りを裁く。
自分がしてしまった失敗や反省するべきことを見つめるところからさせることとなった。
ホテルの洗い場に勤めるようになり、借金の返済を始めた。
9月から共同生活している男性は、夜間の警備に就職を果たした。
週に3日ほどの仕事量だ。
もともと明るい性格のようで、他の共同生活者ともよく話をしている。
8月に保護した女性二人は親子で、娘さんが精神的にしんどい状況で療養する形で受け入れている。
警備会社に就職し自立してがんばっていた男性が、心臓病で緊急入院した。
自分で病院に行って入院となったが、急に要対が悪くなりICUに。
何とか一命をとりとめ、一般病棟へ移っている。
共同生活から老人ホームに入っていた男性が、肺炎で入院。
肺炎は回復したものの、体力的に弱り、咀嚼が難しくなり、療養型の病院に移っていた。
しかし、10月5日夜10時12分、病院で亡くなられた。10月8日(水)葬儀を行い火葬した。
共同生活から自立してホテルむさしで働いていた男性が、9月6日トイレで倒れ、病院に運ばれたが、11時18分に亡くなられた。
9月8日(月)白浜町斎場で葬儀を行い火葬した。
葬儀にはむさしの職員も参列してくれて、皆で送ることができた。
自殺予防活動
フードバンク、フードドライブ
グルメシティ白浜店、新庄店、東陽店、明洋店、万呂店、田辺ショッピングセンター、御坊店、各店舗のご協力をいただいている。
月1回、回収に回らせていただいて、回収した食材は、当NPOに取りに来られた方、行政や福祉機関、当NPOで行っている児童家庭支援センターで関わるご家庭へ配布している。
また、地域にある他のフードバンクへの食材提供も行っている。
最近は、ふるさと納税の返礼品をこちらに送ってくださる方や食パンや菓子パンを寄付してくださる方がおられ、助けられている。
食材以外にも、衣服やタオル、せっけんなども同封されていることもあり、支援に活用させていただいている。
明誠高校和歌山白浜SHIP(定時制高校)
今年の3月に卒業した生徒は3人。
一人は自衛隊に進み、一人は美容の専門学校へ進学、一人は地域の小売店(チェーン店)の従業員となっている。
それぞれが新しい道に進み、がんばっていることをうれしく思う。
9月には、卒業生が遊びに来てくれて、在校生とも再会を楽しんだ。
今年入学してきた生徒は3人。
無事に前期のテストと追試課題をクリアしている。
後期もがんばってほしい。
今年の3年生は、2人。
現在1人が専門学校の入試に合格し、卒業後の進路を決めることができた。
もう一人もがんばっている。
8月28日、田辺FMのラジオ番組で、生徒たちが生放送にチャレンジした。
収録番組を何度か作って放送していただいていた中での、初の生放送だった。
課外活動を積極的に取り入れていきたい。
農業
今年も引き続き、大阪のゴマちゃんファームにご協力いただき、バジルの栽培販売を行なった。
二年目の今年は、去年よりも慣れてきたところもあり、作地面積も広げすぎず、管理しやすくすることができた。
小松菜、ほうれん草、青梗菜は、昨年に引き続き今年も作って産直店に出荷することができた。
少年少女漂流隊
年6回の小学校で行うクラブ活動に指導者として入っている。
内容は、災害を意識した自然体験教室。
火を熾して行う災害鍋や簡易トイレの作り方など、子どもたちと楽しみながら、自然の中で遊び学ぶことを目的としています。
いかだを作って海で漂流してみるというのも目玉企画としてある。
副理事長が主になって行っている。
コペルくん
放課後クラブ・コペルくんは、以下のルールを大切しながら小学生の放課後の充実を図っています。
1、無理と言わない。
2、大人が話をしているときは、大人の方をちゃんと見て話を聞く。
3、上の子は下の子の面倒を見る
4、下の子は上の子に従う。
5、けじめを大切にする。
今年は、夏休みのサマースペシャルを理事長の体調面の不安から自粛した。
くまのっ子児童家庭支援センターのこのこ
3年目を迎えた活動は、年間相談件数が2500件を超える活動となってきた。
小中高校との連携を強化し、先生方からも相談が寄せられるようになった。
各市町村の要対協との協力も密になってきた。
みなべ町の要対協では、当センター長が委員長を務めることになった。
のこのこ広場(親子広場)は毎月2回、大勢の方が利用してくれている。
親子リトミックも盛況だ。
大人数が集まるところが苦手なお子さんのために、のびのびリトミックを開催。
少人数の限定企画にも毎回定員の数の親子が参加してくれている。
のこのこルーム(適応指導教室)は、不登校の小中高校生が利用。
出張のこのこルームという企画で、養護施設や、小中学校への出張も行っている。
のこのこ食堂(赤ちゃん食堂)毎月一回、20組限定で乳幼児も食べれる食堂を開いている。
5人のボランティアのおばさまたちにご協力を頂いて、おいしいお昼ご飯を提供している。
これらの活動を通してお母さん方と知り合い、ネットワークに入れてもらい、困っているお母さん、お父さん、お子さんがいるという情報を頂き、支援につなげている。
心理士の面談日が月に8日あり、連日、たくさんの相談を予約いただいている。
その他の日も、毎日、社会福祉士、精神保健福祉士のスタッフも相談に応じることができる。
フードバンクと連携したり、まちなかキッチンと連携して、経済的に苦しいお子さんのいるご家庭に、無料のお弁当を届けたり、食材を届けたりして、訪問を行っている。
病院への通院動向も行っている。
今後の展開として、支援を要する家庭に、掃除や洗濯、食事作りの支援に入る形を作れないか模索している。
まちなかキッチン
お米が昨年の玄米価格が昨年の1.5倍に値上がりし、油や調味料、原材料は2倍、3倍となっている中、最低賃金も引き上げられ、利益を出して、非営利活動の資金としていく流れが苦しくなってきた。
お客さんが毎日食べる弁当に出せる金額を考えると、単純に原材料費分を値上げすればいいわけでもなく、きめ細やかな対応が求められている。
今までは、他では雇ってもらえない人でも、掃除や洗い物などの作業を割り振って、ちょっとでも働く喜びや収入を得させようと、まちなかキッチンを使ってきたが、いよいよそんな余裕はなく、時給に見合った能力を発揮できない人は雇えない状況がでてきた。
従業員を最小限にし、効率を最大限高め、経費として出て行く費用を絞らなければ、破綻する現実の厳しさを味わいながら、NPOとしてどこまでやれるのかチャレンジしている。
インターン受け入れ
3月、関西学院大学の学生一人
東京基督教大学の学生一人
7月、東京基督教大学の学生一人
インターンは随時、受け入れを行っている。
主に関わってもらう活動は、共同生活、まちなかキッチン、保養所、コペルくん、高校、農業。
各インターンが何を学びたくて来たかを聞いてプランを考えている。
SEEKキャンプ
7月29日~31日 19人参加
8月5日~7日 24人参加
8月19日~21日 22人参加
〇二泊三日の大まかなプログラム
1日目:川遊び(高瀬川)
2日目:ハイキングと海遊び
(法華塔山、対の浦)
ゲーム大会
3日目:海遊び(江津良浜)
バーベキュー
今年は、(株)ニッポーの保養所を会場にお借りして二泊三日のキャンプを三回行うことができた。


アメリカのChristianity todayに取り上げられた
https://www.christianitytoday.com/2025/09/japan-suicide-shirahama-church-mental-health/
プレジデントオンラインに記事が掲載された
https://president.jp/articles/-/96804?page=1
LINEニュースに活動が採り上げられた
https://news.line.me/detail/oa-yomiurishimbun/rxf8d27yn77d?mediadetail=1&utm_source=line&utm_medium=share&utm_campaign=none&fbclid=IwY2xjawNtUX9leHRuA2FlbQIxMQABHjaAgYYMWXFvzEUx0CDja50voD_Sdn98YZnNXlPV6MVde2ZnxsWiBO2pA6HX_aem_92VfLJdsnGnqPoSGvAbkMA
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口座名:NPO特定非営利活動法人
白浜レスキューネットワーク
理事長藤藪庸一
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TEL&FAX0739-43-8981
http://srnw.or.jp
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理事長 藤藪庸一