記事 恋愛小説

  • 夏の恋は、きらめいて。

    紀南Good

    夏の恋は、きらめいて。

    ――アドベン、行かへん?幼馴染みの海斗(かいと)から届いたメッセージ。聞き慣れた「愛称」と彼からの突然の誘いに、私は胸をときめかせた。バスを降りると、真っ白なエントランスが見えた。チケット売り場には多くの客が並んでおり、家族連れの楽しそうな話し声が聞こえてくる。「美波(みなみ)、行くで」海斗に呼ばれ